夜のうた

おそらく眠りは
憐れなほど浅い

なにも見えないみたいに
瞬きをくり返していて

光と闇の関係はいつも
愛の理想でありながら
憎しみを孕んでいる

やわらかな羽毛に溺れるふりをして
宇宙の果てを知った
(そしてすべてを)
(諦めていたい)

空をおそれていた
いつでも失笑が終幕
ぼくは湿った夢を見る

憐れなほど浅く
ああ、声がとおい

20061215